ありがとう、北海道②
カーナビ故障の窮地。
「フェリーで帰る」
ぶーちゃんが言った。
どうやら半分マジらしい。
イヤイヤ…
「あきらめたら、
そこで試合終了ですよ」
頭の中で
スラムダンクの安西先生が
ヒゲに微笑んだ。
よしっ!!
高速のド真ん中で
サイババを寄せた。
ぶーちゃんから地図を受け取る。
うん、道はそう難しくない。
その間もバカーナビは
「ミギ…ヒダリデス…マッスグ、ヒダリ」と
バグリボイスでほざき続ける。
一度、地図に集中する為に
エンジンを切った。
その間、ぶーちゃんは
お土産のチョコレート開け、ポリポリ。
「うまーい♡」なんて言ってる。
やっぱりこのコは大物だ…
ルート確認終了。
ナビナッシングでいざ、スタート!
息巻いてキーをまわすと
カーナビが復活!!うぉーい…
最初からこうすりゃ良かったんだね。
走ってみれば、あっちゅう間。
搭乗時間の30分前に
空港のパーキングに到着。
北海道レンタカーに電話する。
「んじゃ、お疲れさまでした」
この旅を散々、ドラマチックにしてくれた
サイババにバイバイ。
空港内に向かう。
時計は19時15分ー
「19時40分が搭乗時間」
ぶーちゃんがそう言っていたので、
わずかだが余裕がある。
『大泉洋のスープカレー』がもう一つ欲しいと言っていた
ぶーちゃんは、空港内の土産モン店で
買ってこうと言いだした。
イヤ、何があるか分からないから旅なんだ。
ひとまず手続きの後にしよう。
不意に場内放送が鳴る。
『19時25分発のANA◯◯便の搭乗手続きを、
間もなく閉め切らさせて頂きます』
え?
まさか?
チケットを出して、一応、時間を確認。
うぉーーーい!!!
それ、オレらが乗るヒコーキじゃん!
どうやら、搭乗時間を間違えて覚えてたらしい。
荷物抱えて、搭乗ゲートへダッシュ!!
何とか最後列に並ぶ。
荷物チェックは案外スムーズにいったものの、
汗だくでヒコーキに飛び乗った。
こうして、ボクらのアドベンチャーな
北海道旅行は幕を閉じた。
もちろん、ヒコーキの中では爆睡。
普段、インドアな休日を過ごす人間が
旅をすると、ここまで色々あるんだなぁ。
あーあ…帰ったらイキナリ仕事だし、
楽しかったけど、しばらく旅はもういいや…
近づく東京の夜景を眺め、
そんなことを考えていた。
遠い目をしたヒゲの肩を、ぶーちゃんがつつく。
『年末は、どこに行こうか?』
マ、マジっすか?





































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